「ストラテジー&リサーチ・リテラシー」第14回講義を行いました

2022.01.21

 2021年1月17日(月)に「ストラテジー&リサーチ・リテラシーゼミ」(担当教員:西尾尚子・林靖人・勝亦達夫)の第14回講義が行われました。今回の授業テーマは「最終課題の中間発表」で、新型コロナウィルスの影響によりハイブリット形式での実施でした。

|はじめに

 今日は、各班15分を目安にプレゼンテーションを行う最終課題の中間発表を行いました。最終課題のテーマは「塩尻市の地縁コミュニティが活性化するためにはどうしたらいいのかを提案する」です。約1か月の準備期間を経たプレゼンテーションです。各班の発表内容を早速報告していきます。

|塩尻市の地縁コミュニティが活性化するためには?


☆A班の発表

 A班は、奈良井宿にて、話し合いや直接会わずに意見交換ができる場を作るという提案でした。奈良井宿では、居住歴が短い人と長い人ではコニュニティに対する捉え方が異なるということに注目し、円滑に地域の方が過ごすためには多様な考え方などの意見が言いやすい環境づくりが必要とA班では考えていました。地域の人々が良い関係性を構築することで地域コミュニティが活性化するという仮定を置いていました。

 具体の提案として、目安箱の設置を挙げていました。目安箱は完全匿名で公民館のように住民がよく集まる場所などに設置するだけでなく、インターネット上でも受け付けることができる仕組みです。匿名によって広く声を集めることで、居住歴の長さにかかわらず発言しやすい環境を構築するのが狙いです。
 私の感想として、要点をまとめたプレゼンテーションは、聞くだけでわかるように工夫されていました。ブラッシュアップした提案が楽しみです。自治から見直し、地域の人同士が過ごしやすくする考えは良いと思いました。


☆B班の発表

 私達B班は、必要な時に助け合えるつながりや場があることによって地域コミュニティが活性化するのではないかと考えました。ここでは、必要な時の定義を”子育て時”と考え、子育てからコミュニティ作りをするために『子育て情報を発信する公式lineを作る』ということを提案しました。この提案を挙げた理由は二つあり、 (1)より多くの市民が子育ての場に加わることができる、 (2)子育てで移住が増え、地域コミュニティが活性化する、 です。

 子育てによる孤立感は約67%の人が感じているというデータや、子育て制度の充実で移住者が増えている例を事例として紹介しました。子育てというとても身近なことに着目し、ターゲット像が明確でイメージがしやすい提案を意識しました。


☆C班の発表

C班は、①交流の頻度が高い、②コミュニティに関わっている人が役割を持っている状態、③コミュニティに属する人数が多い、④資金が多い、という4つのいつでも盛り上がれる状態が維持されている『爆発力』があることが地域コミュニティ活性化ではないかと考えています。そこで、市街地を対象とし、イベント開催を行うべきではないかと提案をしました。問題点としては、集客数、確実性が挙げられますが、それらをカバーするために「ソーシャルメディアを利用した集客」や「社会的意義や継続価値があり、安定して支えられ続けられる活動」をするべきではないかと考えていました。

 私の感想として、イベントに参加した人が塩尻市で大切な思い出ができ、関係人口の増加などにつながるようないい提案だと感じました。


☆D班の発表

 とても見やすいロジックモデル構想から始まったD班のプレゼンテーションは、学生と地域を結びつけることで地域活性化をするという提案でした。そのために、「ゆる活」という公民館に気軽に来て、好きなことや興味のあることについて世代を超えて語り合う活動を提案していました。今の時代の子供はスマホの保有率が高く人とのつながりが薄くなっている問題は今後さらに深刻化すると思うので、公民館で気軽に好きなことを語り合う「ゆる活」は非常に良い提案だと思いました。

 私の感想として、「ゆる活」というものに参加してみたいと感じました。また、他の班よりもエビデンスの量が多く、仮説と結びついているためとても説得力がある発表でした。スライドの情報量が簡潔にまとめられているため見ただけで伝えたいことがわかりました。


|さいごに

 今回の講義は、最終課題の中間発表でした。各班の提案を聞いて、自分では考えつかないような素晴らしい提案でとても視野が広がりました。『なぜその仮説になるのか?どうして?』の観点は一人一人違うので思ったこと、考えたことを共有することによってさらに深まった提案になるのではないかと思いました。来週は、最終発表です。今回は「もっとエビデンスを深めてほしい」というアドバイスを先生方からいただいたので、次週までにブラッシュアップできたらと思います。


writer: 繊維学部 化学材料学科
ストラテジー&リサーチ・リテラシーゼミ受講生
海沼怜