「ストラテジー&リサーチ・リテラシー」第12回講義を行いました

 2021年12月13日(月)に「ストラテジー&リサーチ・リテラシーゼミ」(担当教員:西尾尚子・林靖人・勝亦達夫)の第12回講義が行われました。

今回の授業のテーマは「ロジックモデルの発表」と「ロジックモデルとエビデンス」でした。

|ロジックモデルの発表

 「ロジックモデルの発表」は、それぞれの班が前回のグループワークで作成した“私達が考える、理想の地域コミュニティ”のロジックモデルを発表しました。

 A班では、「経済」の面からロジックモデルを考えていました。長期アウトカムとして、外部からの経済的支援に頼らない地域を目指していました。長期アウトカムを実現させるために学生が塩尻市内の企業に就職すること、住民がお金を持っていることが重要であると考えていました。そのためには企業への補助金や雇用機会の確保、教育への投資が始めに必要であり、これらを用いて企業設備の拡充や奨学金を給付する財団への寄付をするという活動を提案していました。

 

 私達B班では、「子育て」の面からロジックモデルを考えました。長期アウトカムとして転入者が増えるということを設定し、そのためには子育て支援の充実が大切であると考えました。そのためのインプットとして、行政の子育て支援は何をしているか、子育て支援の場としてどのような場所があるのか調査し、子育てをしている親はどのように子育て情報を入手しているのかアンケート調査の必要があると考えました。調査の情報を基にしてチラシやポスターの発行、公式LINEでの情報発信、イベントの開催を活動を提案したいと思いました。


 C班では、「地域の自立」の面からロジックモデルを考えていました。地域の自立とは、一定数の人口、資源を有している事、地域コミュニティの活性化が必要なことであると定義していました。一定数の人口を持つためには地域に魅力を持つこと、資源を有しているためには働き口があることと担い手がいること、地域コミュニティを活性化させるためには地域での立ち位置擁立と情報が行き渡ることが重要だと示していました。そのためには、地域の情報を発信したり地域の理解を深めるイベントを開催したりという活動を行い、これらの活動を行うために主に資金と人材が必要であるとしていました。


 D班では、「自分たちが住みやすい地域」の面からロジックモデルを考えていました。自分たちが住みやすい地域を考えたときに、地域での相互補助があり、地域内での自身の存在を認識され承認される欲求を満たし、自由な意思を尊重してもらえる地域であると考えていました。これらの欲求を満たす地域にするために、地域の住民以外の人等の外部からの介入があり、その人々との交友関係を構築し、交友関係によって定期イベントを開催し、定期イベントで新たな外部から介入があるという三すくみの状態を維持する必要があると考えていました。この状態するための活動として、SNSでの情報発信、公共施設の改善、イベントの開催を示しており、活動を行うためのインプットとして人材、もの、資金、コネ、情報、知恵、他地域等の先例を挙げていました。


 各班の発表に対して5分間の質問する時間があり、ロジックについての質問や発表の中で分かりにくいこと、聴いていて気になったこと等の質問を先生方やTAの方以外に、生徒同士でもしました。

|ロジックモデルとエビデンス

 次に、荒川先生から全体に向けて「エビデンスの重要性」についてアドバイスをいただき、自分の主張を納得して貰うためにエビデンスが必要であることを学びました。沢山のアドバイスを踏まえて、これからのロジックモデルの制作を注意して進めて行こうと思います。

|おわりに

 第12回目も終わり、次回から塩尻市の方に提案するための仮説の設定とエビデンスの収集を行います。今回のロジックモデルでの反省点を踏まえて次回の授業に昇華し、塩尻市の方に良い提案をしたいです。

writer: 繊維学部1年
ストラテジー&リサーチ・リテラシーゼミ受講生
池田琳香