「ストラテジー&リサーチ・リテラシー」第11回講義を行いました

 2021年12月6日(月)に「ストラテジー&リサーチ・リテラシーゼミ」(担当教員:西尾尚子・林靖人・勝亦達夫)の第11回講義が行われた。
 今回の授業テーマは「ロジックモデルの作り方」で、Next Public Health Lab代表の荒川先生から講義を受けた。

|ロジックモデルとは?

 授業の前半はロジックモデルについての講義を聞いた。ロジックモデルとは、「もし~ならば、こうなるだろう」という仮説のもと、資源投入(インプット)、活動(アクティビティ)、産出(アウトプット)、効果(アウトカム)を繋ぎ、プログラムが成果を上げるために必要な要素を体系的に図示化したものだという。ここで大切なのは「仮説」であり、「きっとこうなるだろう」「こうなって欲しい」という思いを元に、作成するものであるということだ。
 ロジックモデルの役割の1つは、4つの基本的な枠組みに落とし込み可視化されることで、全体像を理解しやすくなることである。2つは、Theory of Changeといわれる役割がある。これは、なぜプログラムを実行すると変化がおきるのかということを前提に提案/デザインするということである。

図.ロジックモデルのイメージ

 次に、ロジックモデルが正しかったかどうか「評価」することは重要だと学んだ。ロジックモデルは作ることが目的ではなく、作ったものを評価することで、なぜ目的や目的に至るまでの1つ1つが達成できたか/できなかったのかを知ろうとするツールであることが分かった。そのうえで最も重要なものは「目的」である。今回扱うテーマである「地域コミュニティの活性化」は目的であり手段でもあるので、さらに大きな大目的が何かを考える必要があることが分かった。
 ロジックモデルはあくまでツールであり、目的を考えるのは私達自身であるということは、これまでフィールドワークワークなどで得られた知識や思いがないとロジックモデルを作ることができないと感じた。私達それぞれのバックグラウンドや若者の感覚をロジックモデルに盛り込めたらと思った。

|グループワーク

 後半は、『塩尻市の地域コミュニティ活動の「理想の」ロジックモデルを作る』というグループワークを行った。講義で習ったように、最終アウトカム(目的)から定めようとしたがどのレベルのものをアウトカムとすればよいかグループでの議論が白熱した。一人一人付箋に意見を書いて出し合ったが、授業内でうまくまとめることが難しかった。来週は、今日のグループワークの内容について、グループごとに発表するので、それまでに完成させたいと思う。


|おわりに

 これまで私達は、フィールドワークで塩尻市のコミュニティを様々な角度で見てきた。そこで得られた感覚をうまくロジックモデルに当てはめて、私たちらしいものを作りたいと思う。一方で、評価の方法はどんなものがあるのかまだ知識が不十分であると感じている。そういった部分も今後意欲的に学んでいきたいと感じている。

writer:ストラテジー&リサーチ・リテラシーゼミ受講生